東日本大震災で休止していた亘理地方のイチゴを発送する亘理郵便局(亘理町)の「仙台いちごゆうパック」の取り扱いが、4年ぶりに再開された。被災した生産者の収量回復が復活の理由。赤い実を各地に届け、東北一の産地再生を広くアピールする。
ゆうパックは1.1キロの小包で、みやぎ亘理農協の亘理、山元両町の組合員が収穫した「もういっこ」を詰めている。発送は2月9日再開。国の復興事業で整 備した亘理町のイチゴ選果場で、農協関連の産直施設「おおくまふれあいセンター」の従業員が箱詰めし、郵便局の集荷車に積んだ。
イチゴのゆうパックは1987年から扱ってきた人気商品だった。両町の栽培農家約380戸の9割以上が津波で被災し、扱いを休止。農家は現在、生産拠点「いちご団地」整備などで約210戸まで回復した。
農協の岩佐国男組合長は「収量安定で再開にこぎ着けられた。一歩ずつ復興している」と強調。亘理郵便局の佐藤守局長は「特産を売り込み、まちおこしにつなげたい」と語る。
ゆうパックは3000円と3300円(送料、税込み)で粒の大きさで異なる。31日まで県内の郵便局で受け付ける。届け先は東北、関東のみ。連絡先はおおくまふれあいセンター0223(34)9687、亘理郵便局0223(34)1317。