亘理町、災害住宅470戸を整備 入居は14年秋以降

 宮城県亘理町は8日、東日本大震災で自宅を失った災害危険区域外の住民向けの災害公営住宅を、町内3地区に計470戸程度整備する方針を町中央公民館で開いた住民説明会で示した。入居開始は2014年秋以降の見込み。
 災害公営住宅を建設するのはJR亘理駅東側(亘理地区)、荒浜八幡(荒浜地区)、JR浜吉田駅西側(吉田地区)。
 集合住宅は鉄筋コンクリート4~6階で、亘理は2カ所に計250戸、荒浜は100戸、吉田は50戸。入居予定時期は荒浜が14年秋、亘理、吉田は15年春を予定する。
 荒浜は地権者との用地交渉が済み、町は1万2445平方メートルを5736万円で取得する議案を町議会9月定例会に提出した。
 一戸建ては木造1~2階。亘理が40戸で15年春ごろに入居が可能。荒浜は20戸、吉田は10戸で、入居予定は14年秋ごろ。
 家賃は亘理地区の集合住宅の場合、収入や間取りによって6200~7万3500円程度を予定している。
 町はこのほか、災害危険区域内で被災した住民向けに、一戸建て50戸を整備する。
 説明会には、自宅が全壊しながら災害危険区域外で宅地の買い取りを受けられない被災者が多く訪れた。一戸建てを希望する無職渡辺勝さん(67)は「現地再建したくても、年齢が壁になってローンが組めない。もう少し家賃が安くなればいいのだが」と話した。
 町は住民意向調査の結果などを踏まえ、整備戸数を確定させる。

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