京産大、コロナ感染で謝罪…東北大、早大なども学生に警鐘

京都産業大学は2020年3月30日、学生6人が新型コロナウイルス感染症に罹患していることが判明し、周囲に心配と迷惑を掛けていることを謝罪した。若者によるクラスター(集団感染)を避けるため、東北大学や早稲田大学など各大学は学生に対し警鐘を鳴らしている。

東北大学

 京都産業大学のWebサイトによると、3月28日に京都市保健福祉局からの連絡を受け、欧州旅行から帰国した同大学の学生2人が、新型コロナウイルス感染症に罹患していることが判明。3月29日に同じく欧州旅行から帰国した学生1人、帰国後に当該学生と接触した学生4人についても罹患していることを確認している。大学の対応として、4月12日までの期間、すべての課外活動の禁止を指示。行政機関と連携し情報を共有しながら、感染経路、接触者の有無、立ち寄り先の特定と、感染拡大の防止を全力で進めているという。

 東北大学は3月30日、各種学生団体および所属学生に当面の間、一切の課外活動を禁止すると発表した。大学所有の課外活動施設や部室も利用を禁止。課外活動に熱心に取り組んでいる学生には申し訳ないが、学生が感染者・被感染者としてCOVID-19(新型コロナウイルスを原因とする肺炎)の流行の一翼を担ってしまうことを避けるための緊急措置であると理解してほしいとしている。「当面の間」とは、連休明けまでの期間を指すが、今後の状況によっては変更の可能性がある。

 2020年4月から首都大学東京から名称変更する東京都立大学は、換気の悪い密閉空間や多数が集まる密集場所、間近で会話や発声する密接場面の3条件が重なるような状況を避けるよう学生に呼び掛けている。また、風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合や強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合など、当面の間、自宅で休養しても欠席とはせず「出席停止等」として取り扱うため、大学に相談することとしている。

 大阪大学は、発熱(37.5度以上)などの風邪症状がある場合の対処法や連絡先、自宅療養中の注意などをWebサイトに掲載。新学期の授業は4月30日までの期間中、オンライン授業(メディア授業)の方式で原則実施する。お茶の水女子大学も、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、三密(換気の悪い密閉空間、多数が集まる密集場所、間近で会話発生する密接場面)を避けるなど、行動を自制することを強く要請している。

 早稲田大学は、学生に向けて改めて課外活動の自粛や、特定の海外諸国から帰国後の検疫などについて注意事項を遵守するよう呼び掛けている。サークル新歓活動の中止に伴い、4月1日~4日の間は学生ラウンジを一部閉鎖し、早稲田駅・高田馬場駅等周辺、戸山公園など公有地などでのチラシ配布、プラカードを使用するなどの勧誘行為を禁止している。

 また、慶應義塾大学は3月30日、新型コロナウイルス感染症の世界的流行状況を踏まえ、教職員の海外渡航を原則禁止とした。外務省から危険情報レベル2(不要不急の渡航は止めてください)、レベル3(渡航は止めてください)を発出する国・地域が増加していることから公私問わず禁止となっている。

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