京都でゲストハウス急増、毎月20件以上開業 訪日客増が追い風

京都市内で、ゲストハウスや民泊などの簡易宿所が急増している。新たに旅館業許可を受けた施設は今年4〜10月で396件に上り、7カ月間で2015年度の1・6倍に達した。訪日外国人客の増加と宿泊需要の拡大を追い風に、新規開業が相次いでいる。

簡易宿所にはゲストハウスやカプセルホテル、空き家や集合住宅の空き室を利用した民泊などが含まれる。市医務衛生課によると、旅館業許可の新規件数は14年度で79件だったが、15年度は246件と3倍以上に伸びた。16年度に入っても毎月20〜70件台で推移している。

10月末時点での累計件数は1086件と、1年半前の2・4倍に増えた。

同課は「訪日観光の好調を受けて右肩上がりで伸びている。無許可営業の民泊に対する行政指導を強化したため、正規の手続きをとる施設が増えたことも背景にあるのではないか」と分析する。

町家のゲストハウスも増えている。本年度に許可を得た簡易宿所のうち、町家を活用した施設は10月末時点で132件と全体の3割を占める。市も、宿泊施設に設置を義務づけているフロントなどの玄関帳場を、京町家の場合は不要とするなど規制緩和で活用を促しており、「施策による後押しも一定の効果を挙げた」(同課)と見ている。

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