ソフトウェアやシステム開発では、1人が1か月で行う作業量=人月を単位に工数を費用に見積ることがありますが、技能の習熟度は数字には反映されないといった問題点があります。
ある『Twitter』ユーザーが、人月単価が150万円の業者から70万円の業者に変えた結果どうなったかをツイート。さまざまな議論が展開されていました。
人月単価150万のところに出したらめちゃくちゃ優秀で仕事早くて半月で終わったんですよ。でも人月を単価が高いと内部から文句が出て70万のとこに変えさせられた。結果、半年かかるようになった。
結果として70×6ヶ月で420万円かかったことになるこのケース。「トータルコストで考えると凄い無駄」「金も時間も損している」といった声や「低レベルなところでも仕事終ればいいけど、終わらない場合もある」と納期が間に合わなくなるといった反応があったほか、「工数と単価を切り離して考えるのはおかしい」といった意見も見られました。
別のユーザーは次のようにツイート。
自分も経験あるわー・・・というか直前の現場がそうだったわ。3月末までの予定が早く終わりすぎて1月末で切られた・・・でもって今無聊を囲っているわけですが。
「何でもコスト削ればいいという経営陣が無能」「どっちの方が単価が安いのかも分からないなら経営陣を変えた方がいい」といった声が上がっていたほか、「イソップ寓話みたいだ」といったツイートも見られたこのエピソード。フレデリック・ブルックス氏による「遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加は、プロジェクトをさらに遅らせるだけである」という『人月の神話』が発表されたのは1975年ですが、優秀な人材を揃えた外注先に仕事を任せるということが結果として時間もお金もかからないという好例なのではないでしょうか。