日本テレビの水卜麻美(みうら・あさみ)アナの人気が沸騰中だ。昨年末、『好きな女子アナランキング』(オリコン発表)では、フジテレビの加藤綾子アナを抜き、初のトップに踊り出た。その後、同様の他のアンケートでも、1位を獲得。なぜ、無敵と思われたカトパンから女王の座を奪えたのだろうか。日本テレビ関係者が話す。
「彼女は、日テレの“推しアナ”。女子アナは男性受けすることを主眼に置きがちだが、彼女の場合は女性受けしたことで、人気が上昇した。珍しいパターンですね。
ターニングポイントとなったのは、平日昼の帯番組『ヒルナンデス!』に起用されたことでしょう。口を大きく開けて食べ物を頬張る姿で、視聴者層である主婦の心を掴んだ。そこから話題になり、サラリーマンなど男性視聴者の増えるゴールデン帯でも、出番が多くなっていった。局の戦略が、見事にハマりましたね」
西尾由佳理アナ、宮崎宣子アナなど次々と中堅クラスが退社していき、日テレは若手アナを育てなければならない状況だったことも幸いした。
「スターアナが生まれると、局全体が活気づく。水卜アナの好きな女子アナ1位獲得は、“日テレの女子アナは頻繁に退社する”という局へのネガティブなイメージを払拭してくれた。貢献度はかなり高いですよ。また、飛び切り美人というわけでもないので、ほかの女子アナへの良い刺激にもなっています。
言ってみれば、視聴者からしても、同僚の女子アナからしても、“手の届きそうな存在”に思われている。それが人気を生んだし、局の活性化にもつながっています」(同前)
最近は『ヒルナンデス!』『有吉ゼミ』『幸せ!ボンビーガール』といった高視聴率のレギュラー番組だけでなく、ゲスト出演も目立っている。
「『おしゃれイズム』には1人で出演(5月4日)し、母校を訪れるVTRまで撮っていましたからね。局アナとしては、異例中の異例ですよ。それでいて、視聴率12.2%と合格点の数字を叩き出している。
『行列のできる法律相談所』で24時間テレビのマラソンランナーを発表する回にも出演。局が力を入れる一大イベントに、局アナがアシスタントではなく、ひな壇に座ってスポットを浴びるのも、これまた異例でしょう。
ほかにも、『踊る!さんま御殿!!』『嵐にしやがれ』『笑ってコラえて!』『人生が変わる1分間の深イイ話』と局の看板番組に、これでもかとばかりに呼ばれています。しかも、改編期で特に視聴率を取りたい時期のブッキングが多かったわけですから、いかに局が推しているかがわかります。それでいて、深夜の『ウーマン・オン・ザ・プラネット』にも出ている。
要するに、曜日や時間帯、視聴者層の異なる番組に満遍なく出演している。そうすることで、どの層にも水卜アナの名前が浸透していくわけです。視聴者によって、テレビを付ける時間帯や曜日は、違いますからね」(同前)
現在、視聴率トップを走る日テレ。その主要番組にこれだけ出演しているわけだから、さらに人気と知名度が上がっているのは間違いない。テレビ局関係者はこう話す。
「フジの加藤アナを抜いて、日テレの水卜アナが1位になったわけですが、局の勢いも大いに関係していると思いますよ。カトパンの担当している『めざましテレビ』『ホンマでっか!?TV』は高視聴率ですが、それ以外のレギュラーである『日本語探Qバラエティ クイズ!それマジ!?ニッポン』『バイキング』は、数字が取れていない。『僕らの音楽』も、そんなに良いわけではない。早朝の『めざましテレビ』のレギュラー出演は負担も大きいですから、他番組へのゲスト出演もそれほど期待できない。
となると、カトパンを目にする視聴者はいつも同じ層ばかりになってくるわけで、浸透度が低くなる。これが、水卜アナとの大きな差ですね。もちろんカトパンには何の責任もありませんが、局の勢いや戦略が人気ランキングに影響を及ぼしたと言えるのではないでしょうか」