□「ライフデザイン白書 2011」で詳細 第一生命経済研究所
■「現在の生活だけで精いっぱい」62%
あなたは人生設計をしていますか? 全国の男女3000人に聞いたところ、「考えていない」は54・7%を占めた。その理由は「現在の生活だけで精いっぱいだから」61・8%、「将来のことを考えても、しようがないから」26・4%、「何をしていいのかわからないから」23・8%の順に多かった。
これは、第一生命経済研究所が平成22年1月に行った「今後の生活に関するアンケート」結果の一部(有効回答数1986)。親子関係、子供の教育、仕事と家庭などのテーマで国民生活の実像を探った。この場合の人生設計とは「仕事や学業、家庭生活、余暇生活、老後の生活などすべてを含んだ『自分の生涯総合計画』を意味する」と同研究所は定義している。
アンケートの結果をまとめた「ライフデザイン白書 2011」(加藤寛監修、同研究所編、ぎょうせい発行)が22年12月、出版された。ライフデザインは「世の中の現状と変化を踏まえて、自分の価値観に合った人生を主体的に選び、実現していくこと」という。
今回の結果に7年から17年まで過去6回、同様の調査を行ったデータも盛り込まれ、定点観測的に推移も見られるようになっている。「分かりやすく表とグラフを数多く使い、高校の社会科や家庭科などの教材にもなるよう編んだ。資料としてだけでなく、ライフデザインを描き始める方々の一助にもなれば」と同研究所は話している。