アメリカの「ツルバダ」という薬が、先日人類史上初めてエイズの予防薬として承認されました。これまでエイズの予防薬はなかったため、人類史上初めてのエイズ予防薬が誕生したことになります。
どんな薬なのかご紹介いたします。
世界初のエイズ予防薬ができた!
先日、アメリカの食品医薬品局(FDA)が、エイズ治療薬「ツルバダ」をエイズの予防薬として承認しました。
カリフォルニアのギリアム・サイエンシズ社が開発したこの「ツルバダ」は、今までエイズ治療薬として使用されていました。それが予防の効果もあるとして、世界で初めてのエイズ予防薬として承認されたのです。
これを事前に服用しておけば、エイズへの感染率が下がります。2010年の臨床実験のデータによると、同性愛者を2チームにわけ、片方にはツルバダを投与し、もう片方には偽薬を投与しました。すると、ツルバダを投与されたチームのHIV感染率は偽薬を投与したチームに比べて43.8%も低かったことが判明しました。
いい効果ばかりではなく副作用もあります。腎臓、肝臓への負担が大きいため、吐き気やむくみなどに襲われることもあるそうです。さらに、ツルバダは決して安価ではなく、アメリカにおける薬代は1年で約1,100,000円です。
しかし、もしエイズに感染すれば、そのひとが治療にかける生涯のコストは47,130,000円と考えられています。そう考えれば、高い金額ではないのかもしれませんね。
「ツルバダ」で未来の第1歩を踏み出した!
今回承認されたツルバダは、予防薬であって、エイズから守ってくれるわけではありません。あくまでもコンドームと併用して、感染の可能性を限りなく低くすることが目的です。
「予防薬を飲んでいるからコンドームはしなくてもいいや」という考えのひとがでてこないことを祈るばかりです。
ただ、人類の歴史に新しい1ページを刻んだことは間違いありませんね。