今や外食ランチは平均1200円超の“高嶺の花”に…昼抜き「欠食サラリーマン」が増殖中?

 ワンコイン=500円でサラリーマンの昼の胃袋を満たせたのも、遠い昔の話か。今みたいな値上げラッシュが続けば、当然だろう。

 ホットペッパーグルメ外食総研(リクルート)の平日のランチ実態調査(3月実施)によると、「外食店内での食事」は平均1243円(前年1190円)と、4年連続で増額。もはやツーコインでも足りない。

 都心でワンコインとなれば牛丼か、立ち食いそばやうどんのチェーン店で単品注文。コンビニならおにぎり2、3個でギリといったところか。

〈東京、朝からコーヒーやフレッシュジュースにポンと500円出せるブルジョアが多いんだけど、みんなどうやって資金捻出してるの?〉なんてXのポストが先日バズって話題になったが、気持ちは分からないでもない。高給取りの独身ならいざ知らず、家族持ちには高いハードルだ。

 ある生活情報誌編集者は「リモートワークを希望するのは、外食しなくて済むという理由もあるでしょう。自炊で食費を安く抑えられますから。私の場合、会社近くにご飯デカ盛りの焼き魚定食を650円で出す定食屋さんがあるんですけど、味、ボリュームともに感謝しかない」と笑う。

■半数が自炊か弁当持参

 実際、前出の実態調査では、ランチの食べ方のトップは「自炊、または家族等が作った食事」の31%。2位が「小売店や飲食店で購入した食事」の20%、3位が「自分、または家族等が作った弁当」の19%、4位が「社食、学食」の8.5%、「外食店内での食事」は5位で7.8%。半数が自炊か弁当持参だ。

「それどころか最近は、弁当を作って持っていくのも面倒だし、外食ランチはバカ高いから、出勤する時は『時間とお金の無駄だから、お昼は食べずにさっさと帰る』という“昼抜き派”も結構いるなんて話を、ちらほら耳にします」(前出の生活情報誌編集者)

 午後から仕事になるのか心配になるが、生活経済ジャーナリストの柏木理佳氏も「私もランチで1500円とか贅沢をした日は、ほとんど夕食を取らないこともありますし」と、こう続ける。

「この物価高で、お弁当を作るにしてもワンコインで収まるかどうか。定番のプチトマトとか冷凍食品だって高い。夏のお弁当は食中毒のリスクもありますし、かといってランチにお金をかけていられない。限られた食費の中で帳尻を合わせるために、お昼を抜くという人が増えたとしても、さほど驚きません」

 日本の経済を支えるサラリーマンがそれで、この国は大丈夫か?

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