今年もアサヒが首位? 出荷計画でキリンを410万ケース上回る

大手ビール4社の2011年のビール類の販売計画が19日、出そろった。10年に2年ぶりにシェア首位に返り咲いたアサヒビールは、前年比0・7%減の1億7000万ケース(1ケース=大瓶20本入り換算)を計画する一方、2位に転落したキリンは2・4%減の1億6590万ケースを見込む。計画ではアサヒが410万ケース上回り、2年連続トップを狙う。
 アサヒの内訳は、ビールが2・7%減の1億1300万ケース、発泡酒が22・0%減の1450万ケース、第3のビールが16・8%増の4250万ケース。キリンは、ビールが5・2%減の5610万ケース、発泡酒は11・3%減の4630万ケース、第3のビールが8・5%増の6350万ケース。
 昨年の課税出荷数量はアサヒが1億7221万ケースに対し、キリンが1億6860万ケースとなり、09年に9年ぶりに首位を奪還したキリンをアサヒが再び逆転した。
 11年の計画では、両社とも少子高齢化や嗜好の多様化による市場の縮小を背景にマイナスの計画となった。10年は、キリンが得意とする第3のビールでアサヒが攻勢をかけ、首位奪回の原動力となったが、11年もアサヒは、第3のビールで高い伸びを見込んでいる。
 低価格で消費者の支持を集め急拡大してきた第3のビールは、全体の伸びが鈍化しているが、今年のシェア首位争いも、第3のビールがカギとなりそうだ。
 一方、シェア3位のサントリーの計画は、3・7%増の6100万ケース。4位のサッポロも2・3%増の5635万ケースと、前年を上回る強気の計画を掲げた。 
 ビール 発泡酒 第3のビール ビール類計 ノンアルコールビール
アサヒビール 11300(▲2.7%) 1450(▲22.0%) 4250(16.8%) 17000(▲0.7%) 200(48.1%)
キリンビール 5610(▲5.2%) 4630(▲11.3%) 6350(8.5%) 16590(▲2.4%) 630(3.3%)
サントリー 2165(0.7%) 185(▲57.9%) 3750(13.8%) 6100(3.7%) 500(2.3倍)
サッポロビール 3100(▲1.4%) 155(▲33.9%) 2380(11.7%) 5635(2.3%) 60(4.3倍)

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