今後もっとも給料が下がる職業はプログラマー。その月収は2万円?

高齢化が進む将来。それに対応できるかが業界の浮沈を分けることになるだろうが、ではそのとき労働者の賃金はどうなるのか。
同じ業種でも仕事内容の違いによって待遇は大きく変わる。これから先、大きく賃金が下がってしまう仕事はなんだろう。『10年後に食える仕事 食えない仕事』(東洋経済新報社)を書いたジャーナリストの渡邉正裕氏は言う。
「今後、給料が大きく下がる仕事は、まず付加価値も、高いスキルも必要のない職業。コールセンターのスタッフやプログラマーなど、IT化で海外移転が容易な仕事です。これらの仕事をしていたら、月収2万円程度で働くインドの労働者と競うことになりかねない」
単純労働は海外の低賃金労働者と戦うことになるのだろうか?
「それほど単純でもないんです。例えば、パン製造工も単純労働かもしれませんが、船で送っていたら腐ってしまうから、雇用は日本に残るはず。日本の外国人労働者と仕事の奪い合いになりますが、月収2万円というような“グローバル最低賃金”にはなりづらい。日本が移民政策をとったら日本の最低賃金も下がるでしょうが、外国人アレルギーの強い日本でそれは実現しないでしょう」
では、普通の日本人が目指すべき職業はなんだろう?
「“日本人メリット”の大きな仕事です。日本人ならではの高いサービス精神が求められる美容師やホテルマンは、海外で評価が高い。また、住宅営業のような高額商品を日本人に売る仕事も外国人が参入しづらい。日本人ということがプラスに働く仕事を目指すべきです」
今後、仕事選びにはこういった視点も必要となってきそうだ。
(取材・文/頓所直人 興山英雄)

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