介護保険料を長期にわたって滞納し、市町村から資産の差し押さえ処分を受けた65歳以上の高齢者が、2014年度に初めて1万人を超えたことが厚生労働省の調査で分かった。
高齢化を背景に保険料が上昇し、負担できない高齢者が増えていることが背景にあるとみられる。
厚労省が全国1741市区町村を対象に調査したところ、14年度は、517市区町村で計1万118人が処分を受けた。13年度の7900人から3 割近く増え、調査を始めた12年度以降で最も多かった。自治体別では、大阪市(404人)、長崎市(347人)、横浜市(293人)、長野県飯田市 (278人)、広島市(272人)――の順。資産がない人も多く、実際に預貯金などが差し押さえられたのは、14年度で計6305人だった。滞納した期間 は自治体によって数か月から数年までまちまちだった。