仙台で「雨量ゼロ」連続25日 今年の秋は晴れ続き その理由は? 影響は?

平年の56%

 仙台の降水量は223・5ミリで、平年(402ミリ)の56%にとどまった。10月はわずか40・5ミリで平年(150・6ミリ)の27%。24日から11月17日までは25日連続で1ミリ以上の雨を観測しなかった。11月は平年をやや上回る68・5ミリ。下旬になって低気圧や前線の影響で雨の日が続いた。

 秋田以外の4市も同じ傾向だ。期間中の降水量は青森305・5ミリ(平年比78%)盛岡278・0ミリ(同80%)山形231・5ミリ(同76%)福島219・0ミリ(同60%)となった。秋田は524・5ミリでほぼ平年並みだった。

高気圧の影響、台風や秋雨少なく

 仙台管区気象台天気相談所の担当者は「偏西風が蛇行した影響で、太平洋高気圧が日本付近に張り出した」と理由を説明する。秋雨前線が停滞しづらく、晴れの日が多くなった。

 台風の影響も限定的だった。この期間に東北地方に接近したのは9月20日朝に新潟市付近に上陸した14号だけ。山形、宮城両県を通過したが、既に勢力が弱まっていたので大雨はもたらさなかった。

 少雨が続くと水不足が気になる。現在(9日午後5時)の貯水率は釜房ダム(宮城県川崎町)34・1%、大倉ダム(仙台市青葉区)37・3%とかなり少なめ。それでも東北地方整備局の担当者は「現状は懸念するほどではない」と話す。冬は農業用の水利用が少なくなるのに加え、春にかけての降雪で雪解け水が期待できるためだ。

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