2025年4月の合併を目指す宮城県のJA仙台(仙台市)、名取岩沼(名取市)、岩沼市、みやぎ亘理(亘理町)は27日、合併推進協議会を発足させ、仙台市内で設立総会を開いた。実現すれば組合員数、貯金残高が県内トップの大型JA誕生となる。
予備契約、24年9月に締結
設立総会には4JAの関係者ら約50人が出席。会長に仙台の藤沢和明組合長を選んだ。副会長には岩沼市の斎新一郎経営管理委員会会長、名取岩沼の板橋広志組合長、みやぎ亘理の大堀正信組合長が就任した。
合併協議のスケジュールを確認。基本構想や事業計画の策定を進め、合併の予備契約は24年9月に締結する。各JAが合併の可否を最終判断する総代会は同年11月の開催を予定する。
協議会の事務局はJA仙台本店(宮城野区)に置き、4JAとJA宮城中央会、JA全農みやぎの職員ら10人を配置する。
総会後、藤沢会長は報道各社の取材に応じ、人口が多い仙台圏を管内に抱える新JAの強みを強調。「仙台圏に暮らす100万人余りの胃袋を満たす農産物の提供体制を構築したい」と語った。組織運営の一本化などが合併協議の課題とされ「険しい道だが、みんなで意見を出し合い、乗り越えたい」と決意を述べた。 4JAが合併すると、正准組合員数は計4万9038人(2022年度実績)、貯金残高は計4549億円(同)となる。県内のJA合併は19年7月に県北部5JAがJA新みやぎ(栗原市)を新設して以来。