仙台と山形連携協定を締結へ 両市長が合意

佐藤孝弘山形市長と奥山恵美子仙台市長は6日、奥羽山脈を挟んで隣り合う仙台、山形両市の交流促進に向けた包括的な連携協定を締結することで基本合意した。佐藤市長が仙台市役所を訪れて会談し、締結を働き掛けた。今後、両市の職員間で連携する分野や協定内容を詰める。
佐藤市長は就任のあいさつ後、「市長選では仙台、山形両市がもっと連携を深め、お互いがプラスになる取り組みを進めようと訴えた。将来、何らかの協定を結ばせてもらい、一緒に取り組みたい」と提案した。
奥山市長は「東日本大震災時は(奥羽山脈で)背中合わせにあるメリットが最大限に生きた。仙台、山形両市は持っているものが異なるが、違うからこそ支え合える。素晴らしいことではないか」と快諾した。
会談後、取材に応じた佐藤市長は具体的な連携分野として(1)JR仙山線の高速化など仙山圏の交通網整備(2)ビジネス交流(3)広域観光(4)防災-などを挙げた。「基本的な考え方は賛同をいただいた。きょうがスタート。これから事務的に具体的に詰めたい」と語った。
奥山市長は「協定を結べない理由は私の頭にはない。両市が力を合わせる方向性を確認し、大変良い機会だった。なるべく早い時期に両市の職員が相互に訪問し、交流しながら実務的な協議のレベルを上げてほしい」と期待した。
両市の包括的な連携協定は実現すれば初めて。佐藤市長は初当選後の9月下旬、河北新報社の単独インタビューで「これまで結ばなかったことが不思議なくらい。あまりに連携が足りなかった」と語り、協定締結に強い意欲を示していた。

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