宮城県内の雑学的知識を集めた冊子「みやぎ・仙台日本一百選」が完成した。県主催の難関ご当地検定「宮城マスター検定」1級合格者が取材、執筆を担った。県は、学校や観光施設で活用してもらうほか、希望者に無料で配布する。
A5判113ページ。自然、産物など6章で構成し、計84項目を収録した。「仙台市宮城野区の日和山は日本一低い山」「気仙沼は『恋人』という言葉の発祥の地」など定番から豆知識まで幅広い。
項目ごとに「日本一」「世界一」「発祥の地」などの分類と所在地を付け、背景や歴史を分かりやすく解説。正式な統計から外れる「隠れた日本一」や、地元住民の取り組みなどの関連する事柄はコラムにまとめた。
取材、執筆を担当したのは、平均合格率3%の宮城マスター検定1級合格者でつくる「いっきゅう会」のメンバー14人。2010年に作業を始めたが、東日本大震災で検定が一時中止になり、執筆も中断していた。取り組みを知った県が18年に協力を申し出、発行にこぎ着けた。
中心になって作業を進めた前会長の椎野健作さん(72)=仙台市太白区=は「旅が楽しくなる、街の誇りを詰め込んだ一冊に仕上がった。大人から子どもまで多くの人に読んでほしい」と話す。
8000部を作製し、県富県宮城推進室で配布する。郵送にも実費で応じ、県ホームページでも公開している。連絡先は同室022(211)2791。