不足が懸念されるＩＴ人材を育成しようと、ウェブ制作のネスト（東京）など３社が連携し４月、ＩＴスクール「ネスト仙台校」を開校させる。生徒は１～６カ月間、オンラインの講義を自宅などで受ける。ＩＴ初心者が安心して学べる基礎コースも用意。ニーズの高まりに合わせ、専門分野や対応技術などで幅広い人材の強化に乗り出す。
講座はウェブ、現実と仮想世界の融合技術（ＸＲ）、デザイン・アート、ＥＣ（電子商取引）の４分野、１０コース。ホームページや動画の制作方法、ＥＣサイトの運用などを学べる。
現役のエンジニアらが講師を務め、ＩＴ現場で必要な技術の講義を配信。受講者は繰り返し視聴できる。仙台校は受講者の進路相談などに対面で応じる機能を担う。ＥＣ事業のメディアリンク（仙台市）が若林区卸町の本社に構える交流施設を校舎として提供する。
受講生の就職・転職相談は、人材紹介業のメディアワークス（東京）が担当し、人手不足に悩むＩＴ会社などとマッチングする。ネストは、２０３０年にＩＴエンジニア約８０万人が不足すると見込まれる状況を踏まえ、２１年に東京、２２年に北海道に同様のＩＴスクールを開き、これまで延べ１５０人が受講した。
仙台校の運営を担うメディアワークスの与安（よやす）喜一さん（４３）は「学んで終わりではなく、そのスキルを武器に就職までサポートするのが強み」と話す。受講申し込みは公式サイトから受け付けている。
