仙台のオフィスビル、10カ月ぶり空き室率5%台 駅東の新規供給で

オフィスビル仲介の三鬼商事仙台支店がまとめた2023年3月のオフィスビルの空き室率は、前月より0・58ポイント高い5・37%で10カ月ぶりに5%台となった。新築ビル1棟が募集面積を残して完成したため、仙台地区全体の空き室面積は9240平方メートル増えた。

 全5地区のうち2地区で上昇、3地区で下がった。

 新築ビルの供給があった「仙台駅東」は前月比4・24ポイント上昇の7・20%。7%台となるのは21年5月以来。坪当たり平均賃料は221円高い1万393円で、5地区で唯一上昇した。「仙台駅前」は0・04ポイント高い4・92%でほぼ横ばいだった。

 「一番町周辺」は0・06ポイント下がって4・48%だった。「県庁・市役所周辺」は、他地区の建て替え予定ビルからの移転に伴う大型成約があったため、0・29ポイント下がって5・14%。泉中央や卸町など「周辺オフィス」は0・28ポイント低下して8・93%だった。

 仙台支店の担当者は「新築ビルができると募集面積が増えて一時的に空き室率が上昇する。今年は08年以来の規模となる新規供給が予定されており、当面空き室率が大きく動きやすい局面に入った」と話す。

 調査対象は延べ床面積990平方メートル以上の357棟。

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