“仙台のタイガーマスク”岩隈が世界で慈善活動…楽天

 楽天・岩隈久志投手(29)が日本中で巻き起こっている「タイガーマスク運動」の精神を世界に発信するべく、自身の寄付金でラオスに貯水タンクやトイレを現在建設中であることを19日、明かした。06年から地道に慈善活動を続ける“仙台のタイガーマスク”が、世界を舞台に活躍する。
 異国からのプレゼントに喜ぶ現地の子供たちの写真を見て、岩隈がほほ笑んだ。「ささいなことでも役に立てることがうれしいし、自分のモチベーションにもなっている。子供たちに大きな夢を与えられる存在でありたいと思っています」。自身の寄付金で昨年中にケニアなどで貯水タンクが完成したとの報告を受けてこの日、仙台市内の球団事務所で会見。現在、ラオスの衛生上の不安がある地域でトイレなどを建設中であることを、笑顔で明かした。
 最近の流行に乗ったのではない。福祉や保育の勉強をしていたまどか夫人の勧めもあって、06年から毎年1勝ごとに10万円(昨年までで合計500万円)をハビタットフレンズ仙台へ寄付。世界中の都市化と居住の問題に取り組む国連ハビタットを応援する同団体を通じ、07年はミャンマーの農村の子供たちに給食を支援するなど長年、さまざまな社会貢献活動を行ってきた。
 ただ、岩隈本人は最近のタイガーマスク運動について「とてもいいことだと思う。知らない人だからとかじゃなく、1人1人何ができるか考えた時に自分ができることが何かしらあるはず」と賛同。自身が出版した絵本では「イワクマクマ」という熊にふんするなど「クマ」の愛称で知られる男が、時に「イワクマタイガー」に変身し、世界の子供たちを救っていく。
 ◆岩隈の過去の寄贈
★07年 ミャンマー北部の貧困にあえぐヤパー村の子供たちに給食を支援。
★08年 04年に発生したスマトラ沖大地震で特に被害の大きかったタイ・ムアグ郡の小島にある小学校に図書館を建設。
★09年 フィリピン・イロイロ市のゴミ拾いを主な生計手段としている人たちの自立支援として裁縫施設を建設。同施設内に子供たちのラーニングセンターを併設した。
★10年 国連ハビタットがアフリカのエイズ孤児支援のために行っている「命の水プロジェクト」の一環としてケニア、ウガンダ、タンザニアに貯水タンクを建設。

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