賃貸マンション管理の長谷工ライブネット(東京)は地方中核5都市(仙台、札幌、広島、福岡、北九州)のJRや私鉄、地下鉄など駅別の家賃相場をまとめた。各都市の世帯タイプ別の最高値を比べた結果、仙台が単身と2人世帯でトップとなった。東日本大震災の復興需要の影響で地下鉄沿線を中心に賃料が高止まりしていることが原因とみられる。
各都市のタイプ別の最高値は表の通り。
1K、1DKなど単身タイプの1位は、仙台の広瀬通(青葉区)の7万3000円だった。勾当台公園(同、7万2000円)、北四番丁と五橋(ともに同、7万円)も高く、東海圏トップの名古屋(名古屋市、7万2000円)に並ぶ水準だという。
1LDKなど2人世帯タイプも広瀬通が10万1000円で最高だった。仙台では、勾当台公園の9万6000円、青葉通一番町(青葉区)と宮城野通(宮城野区)の9万4000円が続いた。
広島がトップとなった2LDK以上のファミリータイプでは北四番丁(青葉区、14万8000円)が2位となった。北仙台(同、14万7000円)、仙台とあおば通(ともに同、14万1000円)も高水準だった。
同社の担当者は「震災後、復興事業の関係者や被災者が一気に流入したことで、仙台の家賃相場が高騰したのではないか」と説明。市中心部に需要が集中しているという。
同社は初めて地方中核都市を対象に、19年1~12月の賃貸募集データ約15万件を調査。計43路線、延べ324駅の相場をまとめた。各駅の相場を記したマップを作製し、取引先のマンション所有者が賃料を決めたり、法人が社宅を借り上げたりする際の参考にしてもらう。