日本気象協会(東京)は16日、桜の開花予想を発表しました。それによると、仙台では昨年より11日早い28日に開花する見通しとなっています。お花見の名所として知られる仙台市宮城野区の榴岡公園では4年ぶりの桜まつりに向け、会場の準備が急ピッチで進められています。(編集局コンテンツセンター・小沢一成)
仙台管区気象台によると、仙台の桜(ソメイヨシノ)の開花日は平年が4月8日で、昨年も4月8日でした。1953年に観測を始めて以降、最も早かったのは2021年の3月28日です。今年は予想通りに開花すれば、史上最速タイ記録となります。
日本気象協会によると、気温は今月に入って全国的に高く推移し、今年の桜の開花は14日の東京からスタートしました。東北各地の開花予想日は福島県いわき市小名浜の22日を皮切りに、山形市4月5日、秋田市4月9日、盛岡市4月10日、青森市4月13日などとなっています。
この先も気温が平年を上回る日が多い見込みで、仙台では平年より10日早い4月3日に満開を迎える予想です。仙台市内では4月10、11日に入学式を予定している小中学校が多く、今年は桜の時季とずれてしまうかもしれません。
ぽかぽか陽気となった16日午前、榴岡公園を訪れると、4月1日に始まる桜まつりの準備作業が進んでいました。ちょうちんの支柱が設置され、散歩中の市民が桜のつぼみに目を凝らす姿が見られました。公園に隣接する仙台管区気象台でソメイヨシノの標本木をチェックすると、つぼみが膨らみ始めていました。
日本気象協会東北支社の担当者は「宮城、東北地方はこの冬、たびたび強い寒気が入って気温が低くなり、(桜の花芽が目覚める)『休眠打破』が順調に進んだとみられる」と説明した上で「4月最初の土日曜(1、2日)の頃には開花が進み、お花見には良いタイミングになる」と話しています。