仙台の飲食店に時短命令へ 宮城県、まん延防止で全国初 大型連休明けにも

新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」に伴う午後8時までの時短営業要請に応じない仙台市の一部飲食店に対し、宮城県が大型連休明けにも強制力を伴う時短命令と店名公表に踏み切る公算が大きくなったことが27日、分かった。重点措置対象区域での時短命令は、全国初となる見通し。
 県と市は重点措置が適用された5日以降、市内の飲食店約1万店を対象に見回り調査を実施。24日時点で9013店を見回り、うち約4500店は感染対策などを店内で聞き取った。
 午後8時以降も営業する店舗も確認。電話や対面で少なくとも3回、時短営業への協力を要請したが、26日時点で居酒屋、キャバクラなど21店が要請を拒否しているという。
 県は感染症の専門家らにも意見を聴き、時短命令の必要性を吟味。大型連休前に弁明を求める文書を送り連休明けまで回答を待ち、重点措置終了の5月11日までに、時短命令と店名公表を個別に判断する方針。
 20万円以下の過料を科す裁判所での手続きを進めるかどうかも検討する。
 庁内には感染拡大防止の実効性が小さいとして時短命令に慎重論もある。村井嘉浩知事は、27日に県庁であった新型コロナ対策本部会議で「正直者がばかを見ることのないよう対応したい」と強調した。

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