仙台市は14日、2016年に日本で開かれる主要国首脳会議(サミット)の仙台誘致に向け、東北6県の官民機関と連携して「2016サミット仙台・東北誘致推進協議会」を設立する。「オール東北」体制で誘致活動を本格化させ、誘致の実現を目指す。
協議会顧問に村井嘉浩宮城県知事を迎え、委員に奥山恵美子仙台市長、高橋宏明東北経済連合会会長、鎌田宏東北六県商工会議所連合会会長、福島を除く東北5県の副知事ら11人が就く。福島県は知事選のため調整中。
仙台市内で14日に開く初会合では、市の誘致計画を示し、国への要望行動など今後の活動方針を話し合う。
市は「風評被害を払拭(ふっしょく)し、東北への誘客や投資促進につなげたい」(奥山市長)と各県に参加を呼び掛けた。サミットを通して、東日本大震災の復興の現状を世界に発信しながら、被災地への関心を掘り起こし、地域の活性化につなげたい考えだ。
開催地は、外務省の現地調査などを経て来春にも安倍晋三首相が判断する見込み。政権が「地方創生」を重要課題に掲げる中、市まちづくり政策局の担当者は「東北一丸となって取り組み、誘致を成功させたい」と意欲を示す。
サミットの誘致は仙台、新潟、神戸、広島4市のほか、静岡(県、静岡、浜松両市)、愛知(県、名古屋市)、長野県軽井沢町の計7地域が表明。誘致をPRする横断幕の掲示(軽井沢町)や誘致推進組織の結成(神戸市)など、各地で誘致活動が活発化している。