宮城県内で2016年に最も多くの交通人身事故が発生したのは、仙台市若林区の国道4号仙台バイパス六丁目交差点だったことが日本損害保険協会(東京)の調査で分かった。例年、事故の多い上位5地点は仙台市内が占めるが、今回は大崎市と名取市の交差点が入った。
人身事故多発交差点の上位5地点は表の通り。仙台市以外の交差点が入ったのは、過去10年間で初めて。事故件数は仙台市内でも減少傾向にあり、事故が多い仙台以外の交差点が相対的に浮上したとみられる。
六丁目交差点は前年と同じ13件で、3年連続でワーストとなった。車が横断中の自転車とぶつかるなど左折時のケースが4件、右折時が3件あった。けがの程度別では軽傷12件、重傷1件。
続いて泉区市名坂の仙台バイパス運転免許センター入り口と、大崎市古川栄町の大崎市民病院前の両交差点が各10件で並んだ。いずれも朝夕の通勤時間帯に渋滞が生じる場所で、追突事故の発生が多かった。
4位は青葉区中央2丁目の東二番丁広瀬通交差点と名取市増田1丁目の国道4号増田1丁目交差点の各9件が入った。通行量の多い仙台市中心部であることや、名取市の大型商業施設が近いことなどから、休日の混雑が多発要因の一つになっている。
県内で16年に交差点やその近くで発生した人身事故の総数は前年比7.8%減の4287件で、人身事故全体(7986件)の53.7%を占めた。
損保協会東北支部は「上位5カ所の交差点では追突事故の発生が最も多い。前の車の動きを確認し、歩行者や自転車にも注意してほしい」と話した。
人身事故が多い交差点は損保協会のホームページで都道府県別に掲載している。連絡先は協会東北支部022(221)6466。