仙台・勝山スケート場跡地 住友不動産が取得

 住友不動産(東京)が仙台市青葉区上杉2丁目にある営業中のボウリング場やスケート場跡地を含む土地を、飲食・不動産業の勝山企業(仙台市)から取得して開発することが27日、分かった。移転が計画されている東北大農学部の南側の約1万7000平方メートルで、再開発の行方が注目されていた。住友側は高級分譲マンション用地などとして活用する方向で検討している。(16面に関連記事)
 取得するのは愛宕上杉通と北六番丁通などに面する区画。以前は勝山スケーティングクラブがあり、現在は駐車場が大半を占める。スーパー西友などのテナントも入る勝山ボウリングクラブが営業している。
 住友不動産は9月に勝山企業との間で売買契約を結んだ。住友不動産は「マンションを中心とした開発になる」と説明し、具体的な開発や着工の時期については未定という。契約額も明らかにしていない。
 土地は更地にして一括で引き渡される予定。勝山企業によると、ボウリング場などが営業を続けていることもあり「引き渡しは2年半後くらいになりそう」と言う。
 区画内にある住宅と、1989年に仙台市都市景観賞を受賞した勝山酒造の旧店舗が建つ約3000平方メートルは売買の対象から外した。
 住友不動産は仙台市中心部のマンション需要が底堅く、まとまった土地を一気に開発できる好機と判断し、取得に踏み切る。同社は「歴史と風情ある街並みを生かし、付加価値の高い開発を進めたい。当社が仙台市内で手掛ける開発では最大規模になる」と説明する。
 勝山企業は土地売却の理由について「所有資産の有効活用などを総合的に判断した」としている。

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