仙台・大沢に物流施設開発 東京・霞ケ関キャピタル、ECや冷凍食品の需要増に対応

 不動産コンサルティング業の霞ケ関キャピタル(東京)が、仙台市泉区大沢に約1万8000平方メートルの敷地を取得し、物流施設の開発を進めることが1日、明らかになった。2023年春の着工で、完成は24年5月を予定。活発化するEC(電子商取引)や冷凍食品の需要増に対応する施設となる。

 施設名は「LOGI FLAG(ロジフラッグ) DRY&COLD」(仮称)。主に鉄骨を用いた4階建てで、延べ床面積は約3万6000平方メートル。施設内は常温、冷蔵、冷凍の温度帯に区分し、エリアごとに冷凍食品などを扱う複数の物流会社に貸す。

 建設には全国の投資会社が参画し、完成後の運営にも出資先を募る。霞ケ関キャピタルは施設管理を担い、投資先をフォローする。

物流施設の開設が明らかになった予定地

 同社は全国で約10カ所の物流施設の開発を手掛け、投資会社からは安定した収益を見込める物件として注目を集める。背景には、新型コロナウイルス禍の影響でホテルや大型商業施設への投資が滞る一方、巣ごもり需要や共働き世帯の増加などライフスタイルの変化を背景に冷凍食品などを扱う物流施設の需要が高まっていることがある。

 政府が地球温暖化対策の一環として物流施設などのフロン規制を強化し、古い倉庫は建て直しや設備更新を迫られていることも、物流施設新設の追い風となっている。

 霞ケ関キャピタルの渋田優一経営企画部長は「フロンに代わって環境に配慮した自然冷媒を利用し、多くの物流会社に活用される施設を目指す」と説明する。

 予定地周辺は国道4号や東北自動車道泉インターチェンジに近く、商業施設や物流施設が集積する。

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