仙台・泉区役所建て替え基本計画まとまる 渋滞緩和へ駐車場を柔軟に運用

仙台市は泉区役所の現地建て替えに向けた基本計画の最終案をまとめた。新庁舎と市地下鉄泉中央駅を地下道で直結させ、周辺道路の慢性的な混雑の緩和を図るため区役所駐車場の柔軟な運用を進める。整備は三菱地所(東京)など8社グループが担う。2023年度に庁舎などの設計を行い、利用開始は26年度の予定。

 新庁舎は敷地南西に建て、地下1階、地上5階の延べ床面積約1万3400平方メートル。事業者提案の段階で1階部分は大半が区民ホールの計画だったが、来庁者の多い窓口機能も設ける方針に切り替えた。職員研修所は5階に置いた。

 敷地中央には、現在の区民広場の1・5倍の広さとなる約3000平方メートルの広場を整備。芝生と舗装を施し、キッチンカーの営業を想定したスペースや電源も用意する。

 約240台分を想定する駐車場は、送迎車向けスペースを用意するほか、企業・学校の送迎バスの利用時間を朝の一部時間帯のみから日中や夜間にも広げる。泉中央駅バスターミナルの混雑解消を目的に路線バス4台分の待機スペースも確保する。

 東側敷地約9300平方メートルは8社グループが買い取り、民間施設2棟を整備する。南側は金融機関などが入る8階建てビル、北側は14階建て賃貸マンションを予定する。

 新庁舎は完成後、市が8社グループから買い取る。価格は21年12月時点の事業者提案で約79億円。労務単価や資材価格の高騰による事業費の増加が見込まれている。

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