仙台・秋保の磊々峡を恋人の聖地に 温泉旅館組合がPR

 仙台市の奥座敷秋保温泉(太白区秋保町)を縫うように流れる名取川の渓谷「磊々(らいらい)峡」に隠されたハートのマークが、地元の評判になっている。温泉街の新たな観光スポットとして売り出す計画も進行中だ。5日には渓谷のライトアップイベントが始まり、旅館関係者は若いカップル客を呼び寄せたいと張り切っている。
 ハートマークは、磊々峡の遊歩道入り口近くにある覗(のぞき)橋から下流側を見下ろした地点に隠れている。岩盤のくぼみに水がたまると、タテ75センチ、ヨコ120センチのハートが浮かび上がる。
 その存在は一部住民の間では以前から知られていた。どうしてハート形なのかは不明。大正時代に架かっていた「木造橋の橋脚跡」、台風などで橋が流された際の「改修工事の足場跡」など諸説あり、地元の人も特定できないという。
 一躍脚光を浴びるようになったのは、昨年春に磊々峡であったライトアップイベントだった。訪れた観光客や運営に携わった旅館関係者の注目を集めた。
 秋保温泉旅館組合は昨年12月、静岡市のNPO法人が全国の観光地から選定する「恋人の聖地プロジェクト」に申請。1月に「覗橋〓ハート」の名称で、プロポーズにふさわしいスポットとして認定を受けた。
 組合では4~9月、磊々峡をライトアップするイベントで、ハートを赤いライトで時折照らし出すなどPRを強化する。
 地元温泉旅館「緑水亭」の若おかみ高橋知子さん(38)は「ハートのマーク探しを、温泉街をそぞろ歩く楽しみの一つにしてほしい」と話す。
 ライトアップは4月が毎週土曜、5~9月が金、土曜(5月は4、5日も)の午後6時半~8時半。入場無料。

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