仙台・緑ヶ丘の集団移転事業 鹿野復興住宅、半数希望

仙台市は17日、東日本大震災で大規模な地滑り被害が発生した太白区緑ケ丘4丁目で進める防災集団移転促進事業の計画策定に向け、対象者に移転先の意向などを尋ねた「申出書」の集計結果を公表した。近隣の鹿野地区に整備される復興公営住宅への入居希望者が半数近くに上った。
 災害危険区域の土地・建物所有者94人のうち、88人(93.6%)が回答。震災時に住んでいて集団移転対象になる83世帯では、77世帯(92.8%)が答えた。
 住宅の再建方法は、復興公営住宅への入居が39世帯(50.6%)で最も多く、大半の37世帯が鹿野地区を入居先に希望し、回答世帯の半数近くに達した。単独移転は32世帯(41.6%)で、うち21世帯は既に転居した。現地再建は1世帯が望んだ。
 市が集団移転先に予定していた市土地開発公社保有地(太白区土手内)への希望は3世帯にとどまった。移転先としての整備条件(5世帯以上)を満たさず、借地料を一定期間免除する市独自支援策の対象にはならない見通しとなった。
 市は未提出者に回答を呼び掛けながら、集団移転事業の計画策定作業を進める。年内に国の同意を得て、来年1月には跡地買い取りなどに着手する予定。

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