仙台市青葉区の青葉山エリアの価値や魅力を高める市の「文化観光交流ビジョン」の検討懇話会が中間案をまとめたことが18日、分かった。基本的な方向性を「杜の都の『歴史』と『今』と『未来』をつなぐ~特別な空間と時間を青葉山エリアで~」と定めた。
目指す将来像は「市民や来訪者を引き付け惹(ひ)きつけ観光をリード」「杜や水と暮らす都市文化の未来への継承」「歴史や文化・芸術を伝え創造性を育成」「学都の知と先端技術による未来社会の牽引(けんいん)」を掲げた。
おおむね10年後のイメージとして、仙台城跡と自然が調和した眺望「政宗ビュー」の実現、広瀬川河川敷を活用した屋外イベントなどを提案。東北大青葉山新キャンパスに整備中の次世代型放射光施設「ナノテラス」を活用した教育旅行なども示した。
回遊性の重要さにも言及。エリア内の各施設と市中心部の商店街との連携により、都市全体の魅力や活力の向上につなげる方向性を打ち出した。移動手段として電動キックボードの活用検討も提案した。
市は23日から2月22日まで中間案のパブリックコメント(意見公募)を実施。結果を踏まえ、3月末までにビジョンを策定する。
青葉山エリア内の市地下鉄東西線国際センター駅の北側では、市が新たな音楽ホールを含む複合施設の建設を計画している。