2015年の仙台市地下鉄東西線開業に合わせ、市中心部の青葉通のリニューアルが進んでいる。市の再整備計画では、現在の片側3車線を2車線に減らし、その分を歩道の拡幅などに充てる。東西線建設工事に伴い一時撤去したケヤキも復元し、杜の都のシンボルロードにふさわしい景観を整える。
再整備は、西公園通から東二番丁通までの1キロで、工事費は11億円。作業は13年度から始まり、東西線開業前までに終わらせる。
クルマ社会を見直そうと、歩行者優先の設計にしたのが特徴。削った1車線は(1)歩道の1.75メートル拡幅(2)バス、タクシーや荷さばき用停車帯(2.5メートル)の新設-に利用する。歩道は幅6メートルから7.75メートルとなり、この中に自転車走行帯も設ける。
一番町と晩翠通付近は歩道を9.75メートルに広げ、停車帯を設けない代わりにベンチを置き、「憩いの空間」を演出する。
再整備工事は、区間ごとに3段階に分けて進める。最初に着手した晩翠通から国分町通までの210メートル区間は3月に終了した。現在は西公園から晩翠通までの420メートル区間を中心に実施している。残りの国分町通から東二番丁通までの大半は、その後に着手する。
ケヤキは撤去した44本のうち、植栽スペースを確保できた39本を今冬から植え戻す予定。
青葉通のうち、東二番丁通から仙台駅前通までの560メートルは、16年度以降に着工する。佐藤良一市道路部長は「潤いのある緑豊かな道づくりに取り組み、市中心部の魅力向上につなげたい」と語った。