仙台市宮城野区の「鶴ケ谷第2市営住宅団地」再整備事業で、市は22日、初の入居者説明会を同区の鶴谷東小で開いた。約11万平方メートルの敷地を5工区に分け、58棟の集合住宅を建て替える長期プロジェクト。入居者の移転が繰り返されるため、市は理解を求めた。
説明会は2021年8月に建物の解体が最も早く始まる第1工区と2、3工区、4工区の一部(計455世帯)を対象に実施した。
市は第1工区の住民は仮移転が必要なため、新しい市営住宅への入居を含め、2回転居しなければならないと説明。担当者は「建て替えに伴う移転費用の一部を市が支払う」と話した。
住民からは「引っ越し作業を手伝ってもらえる人がいない高齢者もいる」との声が上がった。市の担当者は「引っ越し作業を手伝うことはできないが、相談には応じたい」と答えた。
再整備事業は1970~73年に建設され、老朽化が進む集合住宅58棟(計1572戸)を建て替え、バリアフリーの高層住宅10棟に集約し、土地を有効活用する。19年度内に基本設計に着手し、21年度の着工、34年度の完成を予定する。
説明会は25日も計683世帯を対象に同校で開く。