仙台中心街、データ活用し集客図る ミヤックスや藤崎など5社連携し調査へ

仙台市中心街に人工知能(AI)カメラなどを設置し、人の流れや属性を分析することで、効果的なイベント企画や集客につなげる取り組みが7月10日に始まる。デジタル化支援のミヤックスや藤崎など市内5社が連携。「仙台まちテック」と称して収集したデータを活用し、にぎわい創出を図る。

AIカメラや位置情報元に解析 季節イベントで活用

 参加企業はこのほか、飲食業のハミングバードインターナショナル、ともに印刷業の今野印刷とエスデーファイブ。今月27日にアーケード街のクリスロードやマーブルロードおおまちなど9カ所にAIカメラを設置したほか、Wi-Fi(ワイファイ)に接続した携帯電話の位置情報などを収集するビーコンも4カ所に置いた。

 収集したデータは運用基盤「まちテックBI」で管理し、年齢層なども含めて人の流れを分析する。ハミングバードの店舗の売り上げデータも反映させ、飲食店の売り上げ予想モデルの構築も目指す。

 2024年度以降は8月の仙台七夕まつりや、9月の定禅寺ストリートジャズフェスティバルなどに合わせ、5社と商店街が連携したイベントを企画する。分析したデータを基に、若者らのニーズを予測し、効果的な集客につなげる。

 藤崎デジタルコミュニケーション部の伊藤美和子営業企画担当課長(48)は「商店街の取り組みにAI技術を活用し、中心街全体の活性化や利益に結び付けたい。他の地域にも波及させられるような事例をつくりたい」と意気込む。

 7月14日に仙台市青葉区の市市民活動サポートセンターで商店街関係者向けの勉強会を開き、地元の事業者との連携策を探る。ミヤックスデジタル事業部の星川智洋マネジャー(37)は「収集したデータを分析すれば、商店街に売り上げの伸びしろが見つかる可能性もある」と先を見据える。

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