仙台伝統の門松お目見え 中心部の店舗など4ヵ所

藩制時代の仙台藩で、仙台城下や藩内の家々に飾られ、戦後に激減した門松が仙台市中心部の店舗など4カ所にお目見えした。伝統の様式に触れる機会になりそうだ。
 大学教員や経済人らでつくる一般社団法人心のふるさと創生会議(仙台市)が、約10年前に市博物館が復元した伝統の門松を普及させようと企画。賛同した市内4事業所が市博物館の協力を受けて制作した。
 竹を立てる一般的な門松と違い、クリやクヌギの木を2本立てて松や笹竹を添える。左右の木の間に「ケンダイ」と呼ばれるしめ飾りを渡し、門のようなスタイルが特徴だ。
 青葉区の菓匠三全広瀬通り大町本店前の門松は高さ5メートル近くで、松の枝ぶりが3層になっている。元市博物館職員の菅野正道さん(54)によると「伝統の門松は松がしっかり主役になっている」という。
 安部美香店長(41)は「すてきな飾りに立ち止まる人が多く、懐かしいという年配客もいる」と喜ぶ。創生会議理事長の田中克人さん(76)は「仙台藩の歴史の薫りがする街にするのが目標。ぜひ見に来てほしい」と呼び掛ける。
 他に、青葉区のホテルメトロポリタン仙台の日本料理「はや瀬」と第三志ら梅ビル、宮城野区の東北福祉大仙台駅東口キャンパスに設置されている。期間は来年1月13日まで、はや瀬は同9日までで、紹介パンフレットも置いている。

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