仙台光のページェント 今年はCF中心に資金調達 額に応じて点灯区間が延びます

仙台市の冬の風物詩「SENDAI光のページェント」の実行委員会は、資金調達額に応じて点灯区間が延びるクラウドファンディング(CF)に初めて取り組む。9月の1カ月間で目標額の2000万円に達すれば、会場の定禅寺通(青葉区)でコロナ禍前と同じ規模の約700メートル区間で開催するという。

 現計画では12月6~25日の計20日間、定禅寺通のケヤキ並木でイルミネーションを点灯する。区間は市民会館前から国分町通交差点までの約500メートル区間を予定する。

 CFサイト「レディーフォー」で、1口1000円から受け付ける。地図の通り、1500万円が集まれば一番町四丁目商店街入り口付近まで東へ約100メートル延ばす。2000万円を超えれば、東二番丁通交差点までさらに約100メートル延長する。

 今回のCFは会場近くの勾当台公園市民広場が市役所本庁舎の建て替え工事で使用できず、関連行事による収益が見込めないため。2017年から続けるCFは機運の盛り上げが主眼で、目標額は毎回100万~200万円だった。今回は返礼品を用意せず、「純然たる資金調達」(実行委)が目的だという。

 先行きへの危機感も強い。コロナ禍の影響で大口スポンサーが離脱し収入が落ち込む一方、工事や警備の人件費、電気代は2割ほど高騰し、経費がかさんでいる。1億円強の総事業費の枠内に収まるよう規模縮小を余儀なくされている。

 市役所で28日記者会見した丸山哲史実行委員長(44)は「元々、市民主体のイベントであり、1人が20円ずつ支援してくれれば達成できる。この手法が通用するかどうかはページェントの継続を占う試金石ともなる」と協力を呼びかけた。

 光のページェントは20年に新型コロナウイルスの影響を考慮して規模を縮小し、21年以降は区間を約500メートルで開催している。

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