仙台圏で今年1~6月に供給された新築マンションの平均価格は、前年同期比129万円低下の4040万円だったことが、広告代理店DGコミュニケーションズ仙台支社の調査で分かった。低下は3年連続。中心部での新規供給の減少や、間取りのコンパクト化が影響した。
仙台市に名取、石巻、塩釜の3市を加えた仙台圏の供給状況は表の通り。平均価格は青葉、太白両区で新棟が少なく、5%程度下げた。新棟の販売が始まった若林、宮城野両区は10%超上がった。市場をけん引してきた青葉区の中心部や太白区のあすと長町以外の地下鉄沿線でも高価格化が進んでいる。
平均坪単価は6万9000円下がり、178万2000円。青葉区が209万3000円(14万2000円低下)でトップ。177万5000円の若林(23万1000円上昇)、170万円の宮城野(13万2000円上昇)の両区が上がり、176万円6000円の太白区(7万2000円低下)との差がほぼなくなった。
家族構成の変化に対応し、3LDKが12.7ポイント上昇の82.5%を占めた一方、4LDKが4.2ポイント低下の14.0%だった。3LDKの初月成約率は49.8%と、好不調分岐点の6割を切った。選択肢が多く、消費者が慎重に検討していることが原因とみられる。
鯨井秀貴支社長は「7月以降、青葉区の中心部などで新棟が続々と供給されるため、平均価格は再び上昇するだろう」と話した。