仙台圏で今年1~6月に供給された新築マンションの平均価格は、前年同期比277万5000円減の4195万9000円だったことが広告代理店DGコミュニケーションズ仙台支社の調査で分かった。前年同期比マイナスは2010年以来。東日本大震災後、移住者の増加や建設資材の高騰などで続いた値上がりが止まった。
復興関連の需要が落ち着いたことに加え、平均価格が高い青葉区の新規供給が減って他区に分散し、下落したとみられる。
仙台圏の供給状況は表の通り。平均価格は青葉区が前年比102万2000円増の5313万1000円。市内5区で唯一、前年を上回った。
次いで前年供給がなかった泉区が4207万4000円、太白区が217万8000円減の3929万7000円、若林区が254万6000円減の3761万1000円、宮城野区が86万1000円減の3751万3000円だった。
仙台圏の供給戸数は30戸減の465戸だった。仙台市内は33戸減の428戸。このうち太白区が30戸減の134戸、宮城野区が75戸増の129戸、青葉区が75戸減の123戸、前年なしの泉区は35戸、若林区は38戸減の7戸。
発売から1カ月以内の初月成約率は5.7ポイント増の68.0%となった。
DG社の吉野敦仙台支社長は「建設コストが下がり、ニーズも2LDKを中心に価格的に手頃な物件が望まれている。今後も平均価格は下がっていくのではないか」と分析した。