仙台圏でことし1~6月に供給された新築マンションの平均価格は3880万9000円で、前年同期に比べ446万2000円(13.0%)上昇し、バブル期の1991年(3533万9000円)を上回ったことが、広告代理店DGコミュニケーションズ仙台支社のまとめで分かった。東日本大震災の復興需要に伴う建設費の高騰で、供給戸数が激減したことが影響した。
仙台圏の供給状況は表の通り。供給戸数は前年同期比63.9%減の232戸で、88年の調査開始以来最少だった2011年上半期の388戸を下回った。泉区と若林区では、新築物件が初めてゼロになった。
吉野敦支社長は「建築費が高騰する中、利便性の高い青葉区中心部や宮城野区のJR仙台駅東口、太白区あすと長町に供給が偏った」と分析する。
平均価格は、青葉区が2年連続、宮城野区が初めて、それぞれ4000万円を超えた。太白区は3500万円台だったものの、前年同期に比べ約830万円の大幅な上昇となった。
平均坪単価は仙台圏全体で17万1000円増の168万1000円となり、91年の169万円に次ぐ高い水準。物件の間取りは4LDKが10.6ポイント減の15.5%、3LDKが6.6ポイント増の74.1%となった。
品薄感を反映し、販売開始から1カ月以内の初月契約率は9.3ポイント増の87.1%で、過去最高となった。
吉野支社長は今後について「駅東と長町エリアで動きはあるが全体的に供給不足が続き、14年の供給戸数は800戸前後にとどまる」と予測する。