仙台圏4病院再編 宮城・名取に整備予定の統合病院、開院ずれ込み2030年度の見込み

宮城県が主導する仙台医療圏4病院の再編構想のうち、仙台赤十字病院(仙台市太白区)と県立がんセンター(名取市)を統合して名取市に新病院を整備する計画について、県は26日、2028年度中としていた開院時期を30年度中に延期すると明らかにした。県立精神医療センター(名取市)の建て替え計画では、富谷市に本院を移す現行案に加え、名取に本院機能を残す案も検討中とした。

 県議会9月定例会で村井嘉浩知事が答弁した。仙台赤十字とがんセンターが統合する新病院について、骨格に当たる基本構想を年内に策定すると表明した。

 県と日本赤十字社、県立病院機構は昨年12月の基本合意に基づき、東北大も交えて診療科や人員体制について協議中。村井知事は設計や工事の期間を踏まえ、「現時点では開院までに当初の想定より2年程度、時間を要する」との見込みを語った。

 再編構想のうち、東北労災病院(青葉区)と精神医療センターを富谷市に移転合築する計画に関しては、富谷にセンター本院、名取に分院を置く現行案のほか(1)名取側を本院とする(2)本院の機能を段階的に富谷に移す-など複数案を検討していることが示された。

 村井知事は、名取にセンター本院を置く場合、精神科単科のセンターが精神疾患と身体疾患の合併症に対応するには「仙台市立病院など精神科病床を有する一般病院との一層の連携強化が不可欠」と強調した。

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