東日本大震災で一部区間が通行止めとなっていた仙台市青葉区の市道仙台城跡線が25日午前、約4年ぶりに全線開通した。市中心部から、国史跡の仙台城本丸跡や太白区八木山地区へのアクセスが改善し、復興がまた一歩前へ進んだ。
通行止めが解除された区間は、仙台城大手門跡隅櫓(すみやぐら)から市道青葉山亀岡線との接続部までの約980メートル。
午前11時半に市職員がバリケードを撤去すると一般車両が市道を行き交った。市のPR集団「伊達武将隊」の3人も駆け付け、開通を祝った。
青葉区の岩崎裕直副区長は「震災から4年を前に通行再開でき、ほっとしている。観光の復興にも大きな役割を果たすはずだ」と期待した。
震災で、市道に面した石垣が各所で崩落。市は石垣の復旧工事を今月半ばまでに終え、車道を一部拡幅した上で通行止めを解除した。市道と石垣の復旧費用は約13億円。
交互通行での再開となったが、観光シーズン(4~10月)の土日曜、祝日の日中は震災前と同様、八木山方面へ向かう一方通行となる。