仙台市、チャットGPT試験利用を全庁に拡大 本年度末まで、本格導入の可能性探る

仙台市は対話型人工知能(AI)「チャットGPT」の試験的な利用を全庁に拡大した。5月から先行実施しているデジタル戦略推進部が活用例や注意点を盛り込んだ手引「活用ガイド」を作成し、今月26日に各部局へ通知した。本年度末まで試行して課題を抽出し、本格導入の可能性を探る。

 手引は広報文の要約、企画立案のアイデア出し、メールの下書きなど活用事例11件を紹介している。公開されても支障がない情報のみをパソコンに入力すること、AIが導き出した回答結果をそのまま利用せずに事実を確認することなどを注意点として挙げた。

 デジタル戦略推進部は5月25日~6月16日、別の対話型AI「Bard(バード)」と合わせて計342回利用。部内の43人に業務に役立つかどうかを確認したところ、肯定派と否定派が半々に分かれたという。

 実際に使った職員からは「概要を理解するのに非常に便利」「アイデアが凝り固まってしまった時にいい刺激になる」など、好意的な意見も寄せられた。

 郡和子市長は27日の定例記者会見で「市役所全体で試行を重ね、業務の効率化や市民サービス向上に役立つ上手な使い方をまとめたい」と述べ、活用に前向きな姿勢を示した。

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