仙台市、太陽光発電を計画する事業者に「配慮書」求める新対策を検討

仙台市が森林地域で太陽光発電を計画する事業者に対し、環境影響評価(アセスメント)が規定する「計画段階環境配慮書」と同等の手続きを求める新たな対策を検討していることが24日、分かった。太白区秋保町周辺で浮上した大規模太陽光発電所(メガソーラー)の整備構想も踏まえ、計画の早期段階から自然環境への配慮を 促す市独自の仕組みづくりを急ぐ構えだ。

 新たに求める手続きとして(1)立地や施設配置に関する複数の計画案ごとに環境影響の予測や評価をまとめた「配慮書」の作成と公表(2)説明会の開催や市民からの意見聞き取り(3)市環境影響評価審査会への報告-などを想定する。

 手続きの結果を基に、市長が意見を述べる機会も設ける方針。罰則や強制力はなくても、市のスタンスを明確に示したい考えだ。手続きの詳細は今後、市議会や市環境審議会の意見を踏まえ、柔軟に変更できる要綱で定める予定。

 メガソーラーを巡り、市は2021年4月、森林地域での小規模な太陽光発電事業もアセス対象に加える要件の見直しをしたが、合わせて策定した「指導方針」に具体的な手続きを定めていなかった。

 市は17年12月、宮城野区の仙台港周辺で石炭火力発電所の建設が相次いだことを受け、市内全域で石炭火力発電所を立地する事業者に配慮書の作成などを求める全国初の指導方針を施行している。

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