仙台市、成人式は予定通り開催 市長「緊急事態なら中止も」

郡和子仙台市長は22日、来年1月10日の成人式に関し、延期や中止はせず予定通り開催する方針を明らかにした。会場を屋外のユアテックスタジアム仙台(泉区)に変更し、座席の間隔を空けるなど新型コロナウイルス対策を講じるため。政府が緊急事態宣言を出した場合は中止を検討する。
 市によると、本年度の新成人は1万1101人(10月末時点)。例年、約7000人が会場周辺に集まり、このうち約4000人が式典に出席する。ユアスタの収容能力は約1万9000人で、余裕がある。
 新成人には前後左右を1席ずつ空けて着席してもらう。式典は30分程度に短縮し、お祝いの合唱も取りやめる。案内状に載せたQRコードから参加登録させ、スマートフォン向け接触確認アプリ「COCOA(ココア)」の登録も求める。
 郡市長は定例記者会見で「非常に悩ましいが、現時点では開催に向けて準備している。さまざまな感染対策を取りながら、やらせていただきたい」と語った。
 県内では新型コロナ感染者の増加を踏まえ、登米市と栗原市が成人式を1年後、気仙沼市が来年10月、大崎市が5月に延期した。
 郡市長は「開催ありきでなく、あらゆる状況を見る必要がある」とも話し、感染が急拡大した場合に中止する可能性に言及。「天候以外で中止する場合は、多方面に影響を与えない段階で判断する」と説明した。
 市は参加登録した新成人に対し、式典後の会食自粛などを呼び掛けるメールを25日に配信する。郡市長は「どう対応するかは個人の問題になるが、懐かしくても飲食は控えてとお願いせざるを得ない」と述べた。

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