仙台市は29日、株式上場を目指す仙台都市圏の8社を「仙台未来創造企業」に認定した。弁護士や税理士、社会保険労務士の協力を得て、上場要件となる労務、財務など内部管理体制の強化を集中支援する。東北では2014年以降、新規上場がなく、市はおおむね5年以内の実現を目指す。
市役所であった認定証交付式で、8社の経営者は上場への意気込みを語った。
発達障害児向け放課後デイサービスを手掛けるゼンシン(名取市)の前田忠嗣社長は「上場を手段として若者がここに残れるようにしたい」と強調。衣類補修のビック・ママ(若林区)の守井嘉朗社長は「『お直し』文化を表舞台に出し、女性が一生働ける職場づくりを実現する」と話した。
郡和子市長は「決意を聞き、わくわくする未来を確信した。認定企業が上場を目指す姿は地域の熱も高める」と期待を寄せた。
東京証券取引所の横田雅之上場推進部長は「上場をてこに海外で通用するビジネスモデルにしてもらいたい。悩み事解消に東証を活用し、最短で上場を目指してほしい」とエールを送った。他の認定企業は次の通り。
コンピューター開発・製造・販売のトーワ電機▽ソフトウエア開発・販売のトライポッドワークス▽センサー開発・製造のボールウェーブ▽ECサイト構築・雑貨企画販売のワイヤードビーンズ(いずれも青葉区)▽障害者就労支援のmanaby(若林区)▽備蓄食料品製造・販売のワンテーブル(多賀城市)