仙台市「ユアスタの魅力向上」 ベガルタ債務超過で支援用意

 サッカーJ1仙台などを運営するベガルタ仙台(仙台市)の債務超過問題で、市は24日、所有するクラブの本拠地、ユアテックスタジアム仙台(泉区)の魅力向上などを通じ、同社の経営改善を支援する用意があることを明らかにした。
 市議会9月定例会決算等審査特別委員会の分科会で、文化観光局の菊田敦次長が「スタジアムの魅力向上などスタジアムを介しての支援を始めとし、可能な支援の在り方を検討したい」と述べた。小野寺健氏(蒼雲の会)が質問した。
 同社は今月、ユアスタにグループ客向けのボックス席を新設した。市はこうした方向性の経営改革が少なかったとの認識で、スタジアム内のサービス向上のために、協力を惜しまない姿勢を打ち出した格好だ。
 同社は新型コロナウイルスの影響で、入場料収入とスポンサー収入が大幅に落ち込み、2020年度決算で約3億5000万円の債務超過に陥る見通し。経営改善の一環として、サポーターに運営資金の募金を呼び掛けるとしている。
 小野寺氏は「一番大切なのは、会社側がサポーターの心をつかみ続けることだと思うが、現経営陣はこの点が欠如している」と指摘し、市民やサポーターへの情報発信を疑問視した。
 熊谷拓郎スポーツ振興課長は答弁で「特に今回のように市民の支援を必要とする困難な状況においては、情報発信に不十分な点があった」と苦言を呈した。

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