宮城県内で4月、給食の牛乳を飲んだ一部の児童と生徒が腹痛など体調不良を訴えた問題についてです。仙台市の調査で、食中毒の原因となる菌などは検出されなかったことが分かりました。
郡和子仙台市長: 「保健所の検査では、食中毒の原因となるものはなにもなかったと。それでも不安を感じている人は多くいると思う」
これは7日、仙台市が明らかにしたものです。この問題は4月25日、県内の一部の小中学校で、給食の時間に東北森永乳業の牛乳を飲んだ児童と生徒が腹痛や下痢などの症状を訴えたもので、仙台市では73の学校で合わせて574人の体調不良が確認されています。市の保健所が、東北森永乳業の仙台工場から牛乳を回収し、成分を分析した結果、食中毒の原因となる菌などは検出されませんでした。また、体調不良を訴えた児童・生徒合わせて17人の便も検査しましたが、原因の特定には至らなかったということです。すでに実施された業者側の検査でも大腸菌群などは「陰性」で原因は依然、分かっていません。
仙台市内の学校では東北森永乳業の牛乳の提供を停止しています。
郡和子仙台市長: 「牛乳を再開するにあたっては、事業者や保健所、教育委員会などと十分に協議をしながら、他の乳製品(を変わりに)ということもあるのかもしれないが、この場で申し上げるのは難しい」
郡市長はこのように述べ、牛乳の提供再開の目途は立っていないとしました。