仙台市が時差出勤を実施へ 新型肺炎であすから3月末まで

仙台市は27日、危機管理連絡本部会議を開き、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、28日から市職員の時差出勤を実施する方針を確認した。市主催イベントの延期や中止の判断基準となるガイドラインも提示。市立小中学校の卒業式は参加人数を抑えるなどし、対策を講じた上で開催する。

 時差出勤は当面、公共交通機関を使う市長部局(区役所を含む)の正職員、臨時・嘱託・再任用職員ら約4100人を対象に3月31日まで実施する。
 通常の勤務時間は午前8時半~午後5時15分だが、(1)30分早める(2)30分遅らせる(3)1時間遅らせる-の三つの勤務パターンも選択可能にする。各企業局にも時差出勤への協力を求める。
 主催イベントのガイドラインは50人程度の参加規模を対象に、3月9日までの暫定版を示した。高齢者の割合が高いなど「参加者の特性」、密閉された屋内空間など「会場の状況」などを踏まえ、延期や中止を決定する。実施する場合も、せき症状がある人には参加自粛を要請し、マスク着用などの予防対策を講じる。
 3月7、13日に予定する市立中の卒業式は、在校生の出席や来賓招待を中止するなど参加人数を抑え、祝辞や送辞を割愛するなど内容を厳選し、会場内は間隔を空けていすを配置する。18、19日の市立小の卒業式も同様の対応を検討する。
 市によると、27日午前時点で市内に感染者はいない。市衛生研究所では26日までに21人のウイルス検査を実施したが、いずれも陰性の判定だったという。
 郡和子市長は連絡本部会議で「この1、2週間が正念場。国や関係機関と連携を密にし、迅速・的確に対応できるよう全力で取り組んでほしい」と指示した。

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