仙台市議会9月定例会は19日、本会議を開き、代表質疑を始めた。郡和子市長は犯罪被害者と家族らを精神的、経済的にサポートする支援条例を2024年度に制定する方針を表明した。実現すれば、県内の全35市町村で制定されることになる。
市は有識者らの懇話会を設置し、具体的な条文の検討に入る。郡市長は「さまざまな困難を強いられている被害者らの負担を少しでも解消するための支援が重要だ」と強調した。
先行する自治体の支援条例には、被害者や遺族らへの見舞金や貸付金給付といった経済的支援、相談窓口での心のケアなどが盛り込まれている。政府も犯罪被害給付金の大幅な増額を含む支援制度の拡充を検討している。
70歳以上の市民が市バスや地下鉄を1割負担で利用できる「敬老乗車証」について、郡市長は本年度事業費が当初予算の約25億円を上回る見通しを明かした。
新型コロナウイルスの5類移行後、利用が回復傾向にあるという。「介護を含めた高齢者施策の事業費は今後、確実に増加する。将来にわたって継続するためには制度の見直しが必要」と現状を説明した。
白山幸喜こども若者局長は記録的な猛暑を受け、26年度末までに児童館の遊戯室70カ所にエアコンを設置する考えを示した。
野田譲(自由民主党)佐藤幸雄(公明党市議団)加藤健一(市民フォーラム仙台)の3氏が質問した。