仙台市は22日、宮城県と県内市町村が共同で支給する一律30万円の協力金に、市独自に10万円を上乗せして支給する方針を示した。市議会災害対策会議で、郡和子市長が明らかにした。他市町村に比べ、市内は家賃などの固定費負担が重いことを考慮した。
県が協力金の支給対象とする遊興施設や飲食店など42業種に支給する予定で、市内の事業者数は1万4000程度に上ると見込む。
市は県との共同分と独自分を合わせ、1事業者当たり計20万円を支給することになり、事業費を総額約30億円と試算する。財源は国からの地方創生臨時交付金のほか、市の中小企業活性化基金の活用を検討する。
郡市長は近く市議会臨時会を招集し、同事業費などを盛り込んだ2020年度補正予算案を提出する。
対策会議後、報道関係者の取材に応じた郡市長は「県は一律30万円の協力金を示したが、仙台は家賃を含む固定費が他自治体より大きい。地元経済を立て直すには独自の上乗せが必要と判断した」と説明した。