仙台市は、東日本大震災の被災者向けに整備する復興公営住宅(災害公営住宅)のうち、要望が多い一戸建てタイプの4DK(床面積80平方メートル)で、世帯収入に応じて月額4万7100~9万2500円とする家賃目安額を算出した。同じ間取りの集合住宅に比べ、1万~2万円程度高めとなる。
家賃は、宮城野区荒井西地区の50坪(165平方メートル)の敷地に4DKの復興住宅を建てたと仮定して計算。4人暮らしで収入が約366万円までの場合は4万7100円、約447万円までが7万100円、約531万円までなら9万2500円などと見込んでいる。
一戸建てタイプは駐車スペースや庭が確保できるため、集合住宅より家賃を高く設定した。市は建築6年目以降、入居者への有償譲渡も検討している。
同じ荒井西地区で、借地料が最大50年間免除される市の支援制度を利用し、同規模の住宅を整備したケースの支払額も試算した。
住宅金融支援機構の災害復興住宅融資1160万円を受けた場合、金利0%の当初5年間は、返済期間30年(申込者49歳以下)で月3万2222円、返済期間15年(64歳以下)で月6万4444円となる。
市は2014年度までに復興住宅2800戸の整備を目指す。集合住宅を基本とし、一戸建てタイプは、対象者が提出する申し出書などで需要を把握した上で、建設戸数を決める。荒井西地区は14年度末ごろから住宅建設ができるようになる見込みで、宅地670区画を設ける予定。